スマホアプリ開発の全体像
スマホアプリには、作り方の違いによっていくつかの種類があります。
まずは全体像として、それぞれの違いを一目で整理しておきましょう。
スマホアプリの種類比較
| 種類 | どうやって動くか | できること | 費用感 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| ネイティブアプリ | iPhone / Android専用に作る | カメラ・通知などをフル活用できる | 高くなりやすい | 本格的なサービス、動作や使い心地を重視 |
| Webアプリ | ブラウザで動く | 端末機能は一部制限あり | 比較的安い | とにかく早く・安く試したい |
| ハイブリッドアプリ | Webを元にアプリとして配信 | 通知など一部機能は使える | 中間 | 性能よりコストとスピード重視 |
1-1. スマホアプリとは何か(ネイティブ/Web/ハイブリッド)
スマホアプリは、大きく分けて
ネイティブアプリ/Webアプリ/ハイブリッドアプリ の3種類があります。
この違いを知らないまま開発を進めると、
あとから「思っていなかったお金がかかる」ケースがよくあります。
まずは、それぞれの特徴を簡単に押さえておきましょう。
ネイティブアプリ
iPhone(iOS)やAndroid向けに、それぞれ専用で作るアプリです。
動きがなめらかで、カメラや通知などスマホの機能をしっかり使えます。
その分、
・iOS用
・Android用
を別々に作る必要があり、開発費は高くなりやすいです。
Webアプリ
スマホのブラウザ(SafariやChrome)で使うアプリです。
アプリストアへの申請が不要で、比較的安く作れます。
ただし、
・使えるスマホ機能が限られる
・操作感がアプリ専用のものより劣る
といった点は注意が必要です。
ハイブリッドアプリ
Webアプリをベースにしつつ、アプリとして配信する方式です。
「高い性能まではいらないが、ダウンロード機能や通知は使いたい」
という場合によく選ばれます。
この3つのどれを選ぶかで、
開発費・期間・運用コスト が大きく変わります。
最初に整理しておくことがとても重要です。
1-2. 個人・企業がスマホアプリを作る主な理由
スマホアプリの費用は、
「どんなアプリを作るか」よりも
「何のために作るか」 でほぼ決まります。
企業がアプリを作る主な理由
・社内の仕事を楽にする(報告・管理用アプリなど)
・お客様とのつながりを強くする(会員・予約・注文アプリ)
・新しいサービスを始める(マッチング、インターネット販売など)
個人・小規模チームの場合
・アイデアが通用するか試したい
・副業や小さなビジネスとして始めたい
・実績やポートフォリオを作りたい
ここがはっきりしていないと、
「本当はいらない機能まで作ってしまい、費用が増える」
という失敗が起こりやすくなります。
スマホアプリ開発の主な方法と特徴
2-1. ノーコード・ローコード開発とは何か
ノーコード・ローコード開発とは、
ほとんどコードを書かずにアプリを作る方法です。
あらかじめ用意された部品を組み合わせて、
画面や機能を作っていきます。
向いているケース
・使える予算が限られている
・まずは小さく試したい
・修正や改善を開発後に行う予定がある
特にノーコードのいいところは、
修正・改善が早く、安く複数回できることです。
また、この方法なら、
数十万〜数百万円程度で作れることも珍しくありません。
一方で、
・複雑な動き
・独自性の強いデザイン
・将来の大規模な機能追加
には向かない場合があります。
目的に合っているかどうかの見極めが大切です。
2-2. フルスクラッチ開発とは何か
フルスクラッチ開発とは、
要件に合わせて一から設計し、専用に作る方法です。
既存の枠に縛られず、
・やりたい機能
・将来の拡張
に合わせて自由に作れます。
主な特徴
・自由に作れる
・後から機能を追加しやすい
・大きなサービス向き
その一方で、
・開発費:数百万円〜数千万円
・開発期間:数か月〜1年以上
になることもあります。
2-3. 開発方法ごとの考え方まとめ
開発方法の比較
スマホアプリの作り方には、いくつかの選択肢があります。
ここでは代表的な開発方法を、費用や向いている目的の違いで整理します。
| 開発方法 | 初期費用の目安 | 開発期間 | 自由度 | 向いている目的 |
|---|---|---|---|---|
| ノーコード/ローコード | 数十万〜数百万円 | 短い | 低〜中 | 検証、社内ツール、小規模サービス |
| フルスクラッチ | 数百万円〜数千万円 | 長い | 高い | 本格的な事業、大規模サービス |
| ハイブリッド開発 | 中間 | 中間 | 中 | 将来拡張を見据えつつ初期費用を抑えたい |
開発方法は、次のように考えると現実的です。
・最初から本格的なサービスを作りたい
→ フルスクラッチ開発
・まずは試してみたい、社内向けに使いたい
→ ノーコード/ローコード
・将来は拡張したいが、最初は費用を抑えたい
→ ハイブリット開発
3. スマホアプリはどうやって作られるか
スマホアプリは、見た目は同じでも、
作り方にはいくつかのパターンがあります。
ここでは細かい専門用語は使わず、
「どういう仕組みで作られているか」だけを整理します。
iPhone向けアプリの作られ方
iPhone向けのアプリは、Appleが用意している専用の環境で作られます。
・Appleが決めたルールに沿って作る
・アプリストアの審査を通して公開する
という流れが基本です。
iPhoneは機種の種類が少ないため、
動作の確認がしやすく、品質を保ちやすいのが特徴です。
一方で、
Appleの審査基準は厳しく、
修正が必要になると時間や費用がかかることがあります。
Android向けアプリの作られ方
Androidアプリは、さまざまなメーカーの端末で使われます。
そのため、
・画面サイズ
・動き方
などに違いが出やすく、
動作確認に手間がかかりやすいという特徴があります。
ただし、
利用者が多く、幅広い端末で使われる点は大きなメリットです。
iPhoneとAndroidを同時に作る考え方
iPhoneとAndroidを、
同じ仕組みで同時に作る方法もあります。
この方法では、
・作る手間を減らせる
・保守や修正のコストを抑えやすい
といった利点があります。
その反面、
・最新機能への対応が遅れる
・細かい動きは専用アプリに劣る
と感じる場合もあります。
4. スマホアプリ開発の進め方と費用が増えるポイント
スマホアプリ開発でよくある失敗は、
途中からお金がどんどん増えてしまうことです。
その多くは、進め方に原因があります。
まず最初に決めること
最初に決めるべきなのは、
「どんな技術を使うか」ではありません。
・誰のためのアプリか
・何を解決したいのか
これが決まっていないと、
作りながら方向が変わり、修正が増えていきます。
必要な機能を絞る
次に大切なのは、
最初に作る機能を最小限にすることです。
・これがないと使えない機能
・あれば便利だが、後でもよい機能
この区別ができていないと、
見積りが大きくなり、比較もしにくくなります。
画面と動きが増えると費用も増える
アプリの費用は、
見えないところで増えやすいです。
・画面の数が増える
・動きが複雑になる
これらはすべて、
作業量が増える=費用が増える原因になります。
作っている途中で起こりやすいこと
開発が始まると、
次のようなことが起こりがちです。
・やっぱり仕様を変えたい
・確認不足で作り直しが出る
特にテストを省くと、
公開後に大きな修正が必要になることがあります。
公開後にもお金はかかる
公開後にかかる保守・運用費の目安
| 区分 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 保守・運用費 | OS更新対応・不具合修正・軽微な改善 | 年間:開発費の15〜20% 月額:5万〜20万円 |
| 固定費 | ストア登録費 | Apple:年99ドル Google:初回25ドル |
| 変動要因 | 規模・機能・更新頻度・運用体制 | 金額は大きく変動 |
アプリは、公開して終わりではありません。
初期開発費だけでなく、公開後に継続してかかる費用も含めて検討する必要があります。
一般的な目安として、保守・運用費は年間で初期開発費の15〜20%程度が想定されます。
月額にすると、小〜中規模のアプリで5万〜20万円前後が一つの相場感です。
たとえば初期開発費が300万円の場合、年間45万〜60万円(=月約4万〜5万円)程度
これが最低限の運用コストになります。
このほか、ストア登録費として、Apple App Storeは年99ドル、Google Playは初回のみ25ドルが必要です。
そのため、アプリ開発では初期費用だけでなく、公開後に継続してかかる費用まで含めて検討することが重要です。
5. 開発方法とツールの選び方
ここまでで、
・アプリの作られ方
・進め方で費用が変わる理由
を整理してきました。
この章では、
「じゃあ、どうやって作る方法を選べばいいのか」
をシンプルにまとめます。
開発方法には大きく3つある
スマホアプリの作り方は、主に次の3つです。
ノーコード
・早く作れる
・費用を抑えやすい
・できることには限りがある
ローコード
・ある程度自由に作れる
・費用と柔軟さのバランスが中間
フルスクラッチ
・自由度が高い
・費用と時間がかかる
どう選べば失敗しにくいか
選ぶ基準は、とてもシンプルです。
・最初はどこまで作れば十分か
・将来、本当に広げる予定があるか
・今、かけられる予算はいくらか
これが整理できていれば、
自然と選択肢は絞られます。
小さく作って育てる前提で考える
特に初めてアプリを作る場合は、
最初から完璧を目指さないことが重要です。
・まずは最低限の形で作る
・実際に使われるかを見る
・必要なところにだけお金を使う
この進め方と、
ノーコードやローコードは相性が良い方法です。
まとめ
スマホアプリ開発で大切なのは、
技術やツールを先に決めないことです。
・誰のためのアプリか
・何を解決したいのか
・最初はどこまで作れば十分か
これが整理できていれば、
作り方やツールの選択は自然に決まります。
目的と予算に合った選択をすることが、
無理のないスマホアプリ開発につながります。
ノーコード導入を考えている方へ
最後まで、ご覧いただきありがとうございました。
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