「AI議事録ツールを導入すべき?」「無料でどこまでできる?」「議事録を書く時間をなくしたい」——この記事では、打ち合わせの議事録をAIで作り、支援先にも導入しているAI×ノーコードの導入支援会社(支援実績150社以上)が、ツールを増やさずに今日から始める方法から、専用ツールが必要なケースまで、中立に解説します(2026年7月時点)。

議事録のAI化は、いま持っているAI(ChatGPT・Claude・Web会議ツールの標準機能)だけで、追加費用ゼロから始められます。専用ツールの検討は、その後で構いません。
そして本質はここ——議事録が負担なのは「書くこと」ではなく「聞きながら書くこと」です。会議に集中できないから疲れる。AIに任せる本当の価値は時短ではなく、参加者が会議そのものに集中できること。さらに言えば、議事録のゴールは「残すこと」ではなく「タスクが動くこと」です。
01 早見表——AI議事録の3ルート
| ルート | 費用 | できること | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| ①いま持っているAIで作る (ChatGPT・Claude等) |
0円〜(既に契約済みなら追加費用なし) | 文字起こしの要約・決定事項とタスクの抽出・フォーマット統一 | まず始めたい・ツールを増やしたくない。最初の一歩に最適 |
| ②Web会議ツールの標準機能 | 既存契約に含まれることが多い | 録画・文字起こし・自動要約(ツールによる) | 既にその会議ツールを全社で使っている |
| ③専用のAI議事録ツール | 月数千〜数万円 | 高精度な話者分離・自動連携・検索・管理機能 | 会議が多い・議事録の検索や管理まで必要 |
お勧めする順番は明確で、①→②を試してから、足りなければ③です。いきなり③から入ると、「そこまでの機能は要らなかった」となりがちです。
02 議事録が負担な本当の理由
「議事録に時間がかかる」と言われますが、実は問題は書く時間ではありません。支援の現場で分解すると、負担の正体は3つです。
- ①聞きながら書くのが無理(最大の原因):これが本丸です。書記になった瞬間、その人は会議に参加できません。議論に集中しながらメモを取るのは、そもそも人間に向いていない作業です
- ②後でまとめ直す二度手間:会議中の走り書きを、後から清書する。同じ内容を2回処理している——これが「議事録に1時間かかる」の中身です
- ③何を書くべきか毎回迷う:全部書くのか、要点だけか。人によって粒度がバラバラで、読む側も探しにくい
AIはこの3つ全部を解決します。①録音(または文字起こし)に任せれば全員が議論に集中できる ②清書はAIがやる ③フォーマットを指定すれば粒度が揃う。つまりAI議事録の価値は「時短」より「会議の質そのものが上がる」ことにあります。
代表 西澤💡 議事録の相談でよく感じるのは、「一番よく分かっている人が書記をやっている」という悲劇です。その人が一番発言すべきなのに、書くのに手一杯で黙っている。AIに議事録を任せて本当に得られるのは、時間ではなくその人の発言です。ツール選びの前に、まず「書記係を廃止できるか」を考えてみてください。
03 いま持っているAIで作る手順(追加費用ゼロ)
専用ツールを契約する前に、この方法を試してください。ChatGPTやClaudeを既に契約しているなら、追加費用は一切かかりません。
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Step1:文字起こしを用意する
Web会議ツールの文字起こし機能(多くのツールに標準搭載)を使うか、スマホの音声入力・文字起こしアプリで録音します。ここは既存の道具で足ります。対面の会議ならスマホの音声入力で十分です。
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Step2:AIに貼り付けて整えさせる
文字起こしテキストをそのまま貼り付けて、「議事録として整えて」と頼むだけ。Claudeは長文を丸ごと読めるため(最大100万トークン・公式)、2時間の会議の文字起こしでも一度に処理できます。
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Step3:決定事項とタスクを抽出させる(ここが本番)
議事録の価値は要約ではなく「誰が・何を・いつまでに」です。「決定事項とタスクを担当者・期限つきで抜き出して」と続けるだけで、そのまま動ける形になります。
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Step4:フォーマットを固定する
毎回同じ形にしたいなら、過去の議事録を1本渡して「この形式で」と指定。以降は粒度がブレません。
04 コピペで使えるプロンプト5例
角括弧を書き換えるだけで使えます。文字起こしテキストを貼り付けてお使いください。
①議事録として整える(基本形)
文字起こし:[貼り付け]
②決定事項とタスクだけ抽出(最も使う)
文字起こし:[貼り付け]
③発言者別に整理する
文字起こし:[貼り付け]
④次回のアジェンダを作る
議事録:[貼り付け]
⑤社外向けに整える
議事録の次は、「その会議自体」を減らしませんか
議事録をAI化すると、次に見えてくるのは「この会議、要る?」という問いです。情報共有の仕組み化・業務の自動化まで、AI×ノーコードの導入支援会社が伴走します(支援実績150社以上)。
05 専用ツールが要るケース・要らないケース
専用のAI議事録ツールは多数あり、月数千〜数万円が相場です。受注側の立場を離れて、正直に線引きします。
| 要らない(既存AIで足りる) | 要る(専用ツールを検討) | |
|---|---|---|
| 会議の頻度 | 週数回程度 | 毎日・複数並行 |
| 求めるもの | 要約とタスク抽出 | 話者分離の精度・検索・管理 |
| 運用 | 都度コピペで問題ない | 録画→文字起こし→共有の自動化 |
| 蓄積 | その場で使えれば十分 | 過去の議事録を横断検索したい |
| 費用 | 0円(既存契約内) | 月数千〜数万円 |
判断基準はシンプルで、「コピペが面倒になったら専用ツール」。週2〜3回の会議なら、文字起こしを貼り付けてプロンプトを打つだけなので、専用ツールの費用に見合いません。逆に毎日複数の会議があり、過去分の検索まで必要なら、専用ツールの価値は明確に出ます。

06 AI議事録ツールの選び方——結局どれを使うか
「専用ツールが要る」と判断した方に向けて、選び方をお伝えします。ツール名を並べる前に、見る軸は3つだけです。
| 見る軸 | なぜ効くか |
|---|---|
| ①いまの会議が、どこで行われているか | 会議をしているツールに議事録機能が載っているなら、それがいちばん強い。録画・文字起こし・要約・共有が一本でつながるため、コピペも連携設定も発生しない |
| ②議事録から、そのままタスクが立つか | 07章のとおり、議事録のゴールは「タスクが動くこと」。議事録とタスク管理が別のツールだと、転記という新しい手作業が生まれる |
| ③費用の形(1人あたりか、件数か) | 1人あたり課金は人数に比例し、件数課金は会議数に比例する。自社がどちらで増えるかで、同じ金額でも数年後の差が大きくなる |
この3つで見ると、選択肢は次の3タイプに分かれます。
| タイプ | 強み | 弱み | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| ①いま持っているAIで作る (Claude・ChatGPT) |
追加費用ゼロ。03〜05章の方法でここまでできる | 文字起こしの取得と貼り付けが手作業 | 会議が週2〜3回までの会社 |
| ②会議ツール内蔵型 (Lark AIノート、Zoom、Teams、Google Meet など) |
録画→文字起こし→要約→共有が一本でつながる。追加の連携設定が不要 | その会議ツールを使っていることが前提 | すでにその会議ツールで会議をしている会社 |
| ③専用ツール型 (AI議事録の専業サービス) |
話者分離の精度・過去議事録の横断検索に強い | 会議ツールとは別契約。議事録が「別の場所」に溜まる | 会議ツールがバラバラ/議事録の検索性が最優先の会社 |
当社が使っているのは Lark の「AIノート」です
当社は打ち合わせをLarkで行っているため、議事録もLark の AIノートを使っています。使ってみて効いているのは、精度そのものより「議事録の次」がつながっていることです。
会議が終わると要約とToDoが自動で作られ、それが同じLark内のタスクとドキュメントにそのまま乗ります。07章で書いたとおり議事録のゴールは「タスクが動くこと」なので、転記という工程がまるごと消えるのがいちばん大きい差です。議事録ツールを別に契約していると、ここで必ず手作業が復活します。
🔴 ただし、正直に書いておきます。Lark の AIノートは有料のオプションサービスです(公式料金ページ記載:ビデオ会議のAIノート ¥270,000/1,800件・2026年8月時点)。無料のStarterプランでいきなり使えるものではありません。さらにStarterは1対1のビデオ会議のみのため、複数人の会議を無料プランで議事録化することはできません。
つまり「議事録のためだけにLarkを新規契約する」のは合いません。すでにLarkを使っている会社、またはチャット・会議・タスク・ドキュメントをまとめて1つに寄せたい会社にとって、費用対効果がはっきり出る選び方です。
07 議事録の本当のゴール——「タスクが動くこと」
AI議事録を導入した会社でよく起きる残念な結果があります。きれいな議事録が量産されるが、何も変わらない——です。
原因ははっきりしています。議事録を「記録」だと思っているからです。議事録の本当のゴールは残すことではなく、決まったことが実行されること。だから重視すべきは要約の美しさではなく、この3つです。
- ①「誰が・何を・いつまでに」が書いてあるか:ここが曖昧な議事録は、読まれても何も動きません。会話で担当や期限が決まっていなければ「未定」と明記して、その場で決めるきっかけにする
- ②タスクが実際の管理場所に入るか:議事録の中にタスクが埋もれたままでは動きません。タスク管理ツールやチャットに転記されて初めて機能します。ここまで自動化できると効果が跳ね上がります
- ③次回に持ち越しが引き継がれるか:前回の宿題が今回のアジェンダに載る。この連続性がないと、同じ議論を毎回繰り返します(プロンプト④が有効です)
「議事録を作る」で止まらず、「タスクが動く」まで設計する——ここまでやって初めて、AI議事録は投資に見合います。
08 録音・機密の注意点
| 注意点 | 対処 |
|---|---|
| 録音の同意 | 特に社外との会議は、録音・文字起こしをすることを事前に伝えて同意を得るのが原則。黙って録るのは信頼問題に直結します |
| 機密情報の取り扱い | 顧客名・個人情報を含む議事録は、法人プラン(Team/Enterprise=既定で入力を学習に使わない設計・公式)での利用を前提に。個人アカウントの業務利用は避ける |
| AIの聞き間違い | 固有名詞・数字・金額は必ず人が確認。特に社名や金額の誤りは事故になります |
| 推測での補完 | プロンプトで「文字起こしに無い内容は推測で補わないで」と明示する。曖昧な部分は「未定」「不明」で残すほうが安全 |
| 社外共有時の内容 | 社内の検討過程や本音が混ざったまま外に出さない。社外向けは別途整える(プロンプト⑤) |
09 よくある質問(FAQ)
AI議事録は無料でできますか?
できます。Web会議ツールの文字起こし機能(多くに標準搭載)やスマホの音声入力で文字起こしを用意し、ChatGPTやClaudeに貼り付けて「議事録として整えて」と頼むだけです。既にAIを契約していれば追加費用はゼロ。無料プランでも試せます(長時間の会議は会話量の上限に注意)。
専用のAI議事録ツールは必要ですか?
会議が週数回程度で、要約とタスク抽出ができれば十分なら不要です。既存のAIへのコピペで足ります。一方、毎日複数の会議がある、話者分離の精度が要る、過去の議事録を横断検索したい、録画から共有まで自動化したい——という場合は専用ツール(月数千〜数万円)の価値が出ます。「コピペが面倒になったら」が検討の目安です。
AIが作った議事録はそのまま使えますか?
要約とタスク抽出は実用レベルですが、固有名詞・数字・金額は必ず人が確認してください。AIは聞き間違いを起こすことがあり、社名や金額の誤りは事故につながります。またプロンプトで「文字起こしに無い内容は推測で補わないで」と明示し、曖昧な箇所は「未定」で残す運用が安全です。
2時間の長い会議でも処理できますか?
できます。Claudeは大量の文書を一度に読み込めるため(最大100万トークン=書籍数冊分・公式)、長時間の文字起こしでも一度に処理可能です。うまくいかない場合は、前半・後半に分けて要約してから統合する方法も有効です。
議事録をAI化したのに、業務が改善しません。なぜ?
議事録を「記録」だと捉えているためです。議事録の本当のゴールは残すことではなく、決まったことが実行されることです。①「誰が・何を・いつまでに」が明記されているか ②タスクが実際の管理ツールやチャットに転記されるか ③前回の持ち越しが次回アジェンダに載るか——この3つがないと、きれいな議事録が量産されるだけで何も動きません。
録音するときに気をつけることは?
特に社外との会議では、録音・文字起こしをすることを事前に伝えて同意を得るのが原則です。黙って録音するのは信頼問題に直結します。また顧客名や個人情報を含む場合は、法人プラン(Team/Enterprise=既定で入力を学習に使わない設計・公式)での利用を前提にしてください。
ChatGPTとClaudeはどちらが議事録向きですか?
長時間の文字起こしを丸ごと読ませて要約する用途では、大量の文書を一度に処理できるClaudeが扱いやすいというのが当社の実感です。ただし議事録程度の分量ならどちらでも実用十分で、すでに契約しているほうを使うのが合理的です。ツールを増やさないことが、続けるうえで最も重要です。
議事録のフォーマットを毎回同じにできますか?
できます。過去の議事録を1本渡して「この形式で作って」と指定すれば、以降は粒度がブレません。「日時・参加者/議題/議論の要点/決定事項/次回までのタスク」といった構成をプロンプトに固定しておくのも有効です。フォーマットが揃うと、読む側が探す時間も減ります。
10 まとめ
- AI議事録はいま持っているAI(ChatGPT・Claude等)で追加費用ゼロから始められる。専用ツールの検討はその後で十分
- 議事録が負担な本当の理由は「聞きながら書くこと」。AIの価値は時短より全員が会議に集中できること
- 手順は文字起こし→AIに貼る→決定事項とタスクを抽出→フォーマット固定の4ステップ
- 専用ツールが要るのは毎日複数の会議・話者分離の精度・横断検索が必要なとき。「コピペが面倒になったら」が目安
- 議事録のゴールは「残すこと」ではなく「タスクが動くこと」。誰が・何を・いつまでに、が全て
- 録音の同意・機密の扱い・固有名詞の確認は人間の責任領域
「議事録を作る」から「会議を減らす」へ
議事録の自動化の次は、情報共有の仕組み化と業務の自動化です。AI×ノーコードで、会議そのものを減らす設計からご一緒します(支援実績150社以上)。まずは無料相談からどうぞ。
あわせて読む:マニュアル作成をAIで効率化する方法/診断コンテンツの作り方/Claudeとは?完全ガイド/Larkの使い方完全ガイド
11 出典・参考(2026年8月時点)
📌 情報源
- Claude公式ドキュメント:Models overview(コンテキスト最大100万トークン等の仕様)
- Claude公式:Plans & Pricing(各プランの料金・法人プランのデータ取り扱い)
- Lark公式:料金プラン(AIノートは有料オプション ¥270,000/1,800件、Starterは20ユーザーまで・1on1のビデオ会議のみ。2026年8月時点)
- 議事録の作り方・プロンプト・専用ツールの要否判断・運用の注意点は、当社の実務(自社の打ち合わせ議事録のAI化・支援先への導入)にもとづきます


