勤怠管理システムの開発方法 完全ガイド|AI開発・ノーコード・自作・外注の選び方【2026年】

「タイムカードの集計に毎月2日かかる」「既製の勤怠システムが自社の働き方に合わない」「自分たちで作ってよいのか分からない」——この記事では、AI×ノーコードでの開発支援を150社以上で行ってきた会社が、勤怠管理システムの作り方を4つの選択肢で比較し、法令が求める記録の要件まで条文にもとづいて解説します(2026年8月時点)。

結論

勤怠管理システムの作り方は「AI開発を支援に頼む」「ノーコード」「自分で作る」「外注」の4つです。ただし勤怠には、他の業務システムと決定的に違う点があります。

法令が「どう記録するか」を定めているということです。労働安全衛生規則は、労働時間の状況を「タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法その他の適切な方法」で把握し、その記録を3年間保存するよう求めています。作り方を選ぶ前に、ここを外していないか確認してください。

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01 勤怠管理システムの開発 早見表

項目 内容
作り方は4つ AI開発を支援に頼む/ノーコード/自分で作る/外注
費用の幅 モックの作成は無料(簡単なものなら6時間)。MVP・検証は50万円〜/ノーコード 月数千円〜/自作 Claudeの利用料(月約3,000円〜・1ドル150円換算)/外注 数百万円規模〜
期間の目安 モックは6時間〜。就業規則との突き合わせを含めて3〜6週間
🔴 法令の前提① 把握は客観的な方法で(労働安全衛生法66条の8の3/安衛則52条の7の3)。パソコンの使用時間の記録も条文に明記された方法
🔴 法令の前提② 記録は3年間保存(安衛則52条の7の3第2項)。労基法109条は「五年間」だが附則により当分の間は三年間
🔴 法令の前提③ 賃金台帳には労働日数・労働時間数・残業時間数・休日労働時間数・深夜労働時間数(労基法108条)
最も現実的な形 打刻と集計までを内製し、給与計算は既製ソフトへCSVで渡す

02 そもそも「勤怠管理システム」はどこまでを指すか

「勤怠管理システム」も、どこまでを含むかで難易度がまったく違います。

・①打刻と集計だけ——出退勤の記録と労働時間の集計。ここが本体

・②申請・承認まで——有休・残業・シフト変更の申請フロー

・③シフト作成まで——シフト制なら現場の痛みが最も強い部分

・④給与計算まで——ここは既製ソフトに任せるべき領域。税・社会保険の改定に毎年追随する必要がある

🔴 ④まで自作するのはおすすめしません。①〜③を内製し、賃金台帳に必要な項目をCSVで既製の給与ソフトへ渡す形が現実的です。

03 🔴 作り方を選ぶ前に、決めておく3つ

作り方より先に、この3つを確認してください。勤怠だけは「まず作って試す」ができません。

決めること なぜ必要か 決め方の目安
🔴 ①記録の残し方 法令が「客観的な方法」を求めている 打刻を上書きさせない。修正は別の記録として積み、誰がいつ何を直したかを残す
②対象者の範囲 管理職を対象外と誤解している会社が非常に多い 安衛法66条の8の3の把握は、高度プロフェッショナル制度の対象者を除く全ての労働者が対象
③締め処理のルール 遅刻の丸め方・休憩の自動控除・日をまたぐ勤務で必ず揉める 作り始める前に就業規則と突き合わせる。不明点は社労士へ

特に②です。厚生労働省のガイドライン(平成29年1月20日)は管理監督者を対象から除いているため「管理職は打刻不要」と誤解されがちですが、労働安全衛生法66条の8の3による労働時間の状況の把握は、管理職も対象です。
※本記事は法的助言ではありません。自社の就業規則・労働時間制度への適合は社会保険労務士など専門家にご確認ください。

04 4つの作り方——AI開発・ノーコード・自作・外注

3つを確認したら、作り方を選びます。勤怠は法令リスクが絡むため、費用だけで選ばないでください。

作り方 費用の目安 期間 向いている場面
AI開発を支援に頼む
(当社の爆速AIアプリ開発)
モックの作成は無料(簡単なものなら6時間)。MVP・検証は50万円〜 モックは6時間〜/MVPは数週間 シフト制など働き方が独自で、既製品の締め処理に合わせられない
先に動くものを見てから決めたい場合に最短
ノーコード 月数千円〜数万円 数日〜 作った後、現場が自分で直したい。項目の変更が頻繁
自分で作る
(Claude Codeなど)
Claudeの利用料(月約3,000円〜・1ドル150円換算)+公開実費 試作は数日 社内に直せる人がいる。既製の枠に収まらない要件がある
外注開発 数百万円規模〜 数か月 要件が固まっていて社内に作る人を置けない。土台だけ頼む分け方も有効

※外注費用は一般的な相場感であり、確定額ではありません。要件により大きく変動します。当社の費用はサービスサイトの公開値です(2026年8月時点)。

05 費用の内訳——何にお金がかかるのか

見積もりの金額だけを比べても判断できません。同じ「100万円」でも、中身がまったく違います。

費目 何の費用か 抑えられるか
要件を決める作業 何を作るかを固める。打ち合わせ・整理・合意 抑えられます。先に社内で3つ(本文02)を決めておくほど短くなる
作る作業 画面・データの設計と実装 AIで大きく下がった部分。ここだけを比べると差が出やすい
現場に入れる作業 移行・説明・初期データの投入 抑えにくい。人が慣れる時間は短縮できない
直し続ける費用 運用開始後の改修・障害対応 🔴 ここが本命。毎月必ず動く。締め日に止まって直せる人がいない、という事態だけは避ける

🔴 最も見落とされるのが4つ目です。作る費用は下がりましたが、直し続ける費用は下がっていません。むしろ作れる本数が増えたぶん、維持する対象が増えています。「作った後、誰が直せるか」を費用として見積もってください。

📗 まず「動くもの」を見てから決めたい方へ

当社の爆速AIアプリ開発では、要件定義の前にまず動くモックをお出しします。モックの作成は無料で、簡単なものなら6時間でお渡しできます。自社の締め処理に合うかは、実物を触ってみるのが一番早いです。

06 どれを選ぶべきか——判断の順番

迷ったら、この順で考えてください。

こういう場合 おすすめ
打刻と集計だけを自動化したい/実物を見て判断したい AI開発を支援に頼む。まず無料のモックで実物を見てください
シフト表など、現場が自分で直したい部分がある ノーコード。作った後を現場に渡せます
自社の締め処理が特殊で、社内にコードを書ける人がいる 自分で作る。ただし直せる人が社内に要ります
変形労働時間制など複雑な制度が複数あり、要件が固まっている 外注。ただし「作って終わり」でなく、直せる形で受け取ること

07 作り方——勤怠管理システムを形にする5ステップ

  1. 就業規則と、いまの締め処理を紙に書き出す。締め日、割増の率、休憩の扱い、遅刻早退の丸め。ここが曖昧なまま作ると、毎月の締めで必ず揉めます。不明点は先に社労士へ確認してください。
  2. 打刻の残り方を先に決める。集計画面より先です。打った時刻をそのまま残し、修正は別の記録として積む形にします。打刻を上書きできる作りにすると、記録の客観性が損なわれます。
  3. 賃金台帳に必要な5項目を出せるところまで作る。労働日数・労働時間数・残業時間数・休日労働時間数・深夜労働時間数。この5つが出れば給与ソフトへ渡せます。
  4. 1か月ぶんを、いまの方法と並行で回す。手集計とシステムの数字を突き合わせ、ズレを全部潰してから切り替えます。いきなり切り替えないでください。
  5. 記録の保存先と、誰が見られるかを決める。3年保存の要件を満たす置き場所か。他人の打刻が見えてよいのか。公開前に必ず決めます。

08 法令を外さずに続いている5つの型

うまくいっているのは、「給与計算まで全部を置き換える」を狙わなかった会社です。

型 何を担うか なぜ続くか
①打刻と集計だけ型 打刻・集計・CSV書き出しまで。給与は既製ソフト 法令リスクの重い部分を既製品に任せられる
②シフト作成特化型 シフトの作成・公開・変更通知だけ 現場の痛みが最も強い部分なので使われる
③1事業所限定型 1店舗・1現場の勤怠だけ 労働時間制度が1つで済むので要件が複雑にならない
④申請承認だけ型 有休・残業・シフト変更の申請と承認だけ 紙とメールの往復が消える効果がその日に分かる
⑤既製品の補助型 既製の勤怠システムに無い自社固有の集計だけ 本体を置き換えないので法令リスクが小さい

09 勤怠管理システムでつまずきやすい点

① 打刻を上書きできる作りにしてしまう

最も危険な設計ミスです。修正できること自体は必要ですが、元の打刻が消える作りにしてはいけません。「いつ・誰が・何を・何に直したか」を別の記録として積んでください。

② 管理職の記録を対象外にしてしまう

ガイドラインが管理監督者を除いているため誤解が多いのですが、労働安全衛生法66条の8の3による労働時間の状況の把握は、高度プロフェッショナル制度の対象者を除く全ての労働者が対象です。管理職の分も記録できる作りにしてください。

③ 締め処理の細かいルールを後回しにする

遅刻の丸め方、休憩の自動控除、日をまたぐ勤務。この3つは必ず揉めます。作り始める前に決め、就業規則と食い違っていないか確認してください。

④ 給与計算まで作ろうとする

技術的には可能ですが、税・社会保険の改定に毎年追随する必要があり、保守が重くのしかかります。打刻と集計までを内製し、CSVで既製の給与ソフトへ渡す形が現実的です。

10 西澤の一言|勤怠は「作れるか」より「外していないか」で決まる

西澤 志門西澤 志門
ソウゾウ代表
💡 勤怠のご相談は、他の業務システムとは進め方を変えています。作れるかどうかはほぼ問題になりません。問題は、法令が求める記録の形を外していないかです。たとえば打刻。修正できる機能は必要ですが、元の打刻が消える作りにすると、記録としての意味が薄くなります。「いつ誰が何を直したか」まで残す。これは機能追加ではなく、最初の設計で決めることです。

もう1つよく見かけるのが、管理職を対象から外している会社です。ガイドラインの対象範囲だけを見て判断されているのですが、労働安全衛生法にもとづく把握は管理職も対象です。ここは条文を一度ご確認ください。

そのうえで申し上げると、勤怠は「打刻と集計まで、給与は既製ソフト」に絞るのが最も現実的です。重い部分を既製品に任せ、自社の働き方に合わない部分だけを作る。労働時間制度そのものの判断は、社労士の先生と一緒に進めてください。

この主題の他の角度

同じ勤怠管理システムについて、別の角度からもまとめています。

勤怠管理システムの開発費用——相場・内訳・安く抑える方法と、見積もりで確認すべき5項目
Claude Codeで勤怠管理システムを開発する——自分で作る場合の手順と、デモで触れる実物

🔧 参考:AIエージェント(Claude Code)で自作すると、どこまでできるか

本記事は作り方の選択肢を横並びで比べるものですが、判断材料として1つだけ。当社ではClaude Codeで同種のシステムを自作し、実際に触れるデモを公開しています(打刻・月次集計・シフト表・申請と承認まで実装)。「自作でどこまでいけるか」の肌感を掴むのに使ってください。登録は不要です。
▶ 勤怠・シフト管理(TOKIWA)のデモを触ってみる / Claude Codeでの作り方を読む

11 よくある質問(FAQ)

勤怠管理システムの開発方法にはどんな選択肢がありますか?

大きく4つです。①AI開発を支援に頼む ②ノーコード ③自分で作る ④外注開発。ただし勤怠は法令が記録の仕方を定めている唯一の業務システムなので、作り方を選ぶ前に把握方法と保存年数の要件を確認してください(2026年8月時点)。

自作の打刻システムは法令上、認められますか?

労働安全衛生規則52条の7の3は、把握方法として「タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法その他の適切な方法」と定めています。自作システムでの打刻記録も、客観的な記録として残る形であればこの範囲に入り得ます。最終判断は社会保険労務士など専門家にご確認ください。本記事は法的助言ではありません。

勤怠の記録は何年保存すればよいですか?

労働安全衛生規則52条の7の3第2項は、把握した労働時間の状況の記録を3年間保存するための必要な措置を求めています。労働基準法109条は「五年間」と定めていますが、附則143条により当分の間は三年間とされています(2026年8月時点)。

管理職の打刻も必要ですか?

ガイドライン(平成29年1月20日)は管理監督者を対象から除いていますが、労働安全衛生法66条の8の3による労働時間の状況の把握は、高度プロフェッショナル制度の対象者を除く全ての労働者が対象です。管理職の分も記録できる作りにしてください。

給与計算まで作れますか?

技術的には可能ですが、おすすめしません。税・社会保険の改定に毎年追随する必要があり、保守が重くのしかかります。打刻と集計までを内製し、賃金台帳に必要な項目をCSVで既製の給与ソフトへ渡す形が現実的です。

賃金台帳に必要な項目は何ですか?

労働基準法108条にもとづく賃金台帳の記載事項として、労働日数・労働時間数・残業時間数・休日労働時間数・深夜労働時間数が挙げられています。作るなら、この5項目を出力できる形にしてください。

開発費用はどれくらいかかりますか?

当社の爆速AIアプリ開発はモックの作成が無料(簡単なものなら6時間)、MVP・検証は50万円〜です。既製の勤怠システムは1人あたり月数百円〜が目安なので、人数が少ないうちは既製品、独自要件が強いなら内製という比較になります。

まず何から始めればいいですか?

就業規則と締め処理を紙に書き出すことから始めてください。締め日、割増の率、休憩の扱い、遅刻早退の丸め。ここが曖昧なまま作ると、毎月の締めで必ず揉めます。

12 まとめ

  • 作り方は4つ。ただし勤怠だけは、選ぶ前に法令を確認する
  • 🔴 把握は「客観的な方法」で(安衛則52条の7の3)。記録は3年保存
  • 🔴 賃金台帳には5項目——労働日数・労働時間数・残業時間数・休日労働時間数・深夜労働時間数
  • 🔴 管理職も労働時間の状況の把握の対象。ガイドラインの対象範囲だけを見て除外しない
  • 打刻は上書きさせない。修正は別の記録として積む
  • 最も現実的なのは「打刻と集計まで内製、給与は既製ソフト」

🤝 自社の働き方に合った勤怠管理を、一緒に作ります

当社はAI×ノーコードでの開発支援を150社以上で行ってきました。労働時間制度そのものの判断が要る部分は、社会保険労務士と連携しながら進めます。まずは無料のモックで実物をご覧ください。

13 出典・参考(2026年8月時点)

クリックできる目次