介護記録をAIで効率化|記録・申し送りの作成を自動化する方法【2026】

記録に追われて、肝心のケアに手が回らない」「同じ内容を紙に書いて、あとでパソコンに打ち直している」「夜勤明けに記録の山」「申し送りの抜け漏れが不安」——介護の記録業務は、現場の時間を最も奪う作業のひとつです。

本記事は、介護記録をAIで効率化する方法を、AI×ノーコードで115件以上を支援してきた立場から整理します。音声入力・生成AIによる文章化から、申し送りの自動生成、二重入力の解消まで。既存ソフト・生成AI・自社専用アプリの3アプローチと、現場が本当に楽になる進め方をお伝えします(2026年時点)。

結論

介護記録はAIで効率化できます。音声やかんたん入力をAIが読める文章に自動整形し、要約・申し送りの作成まで支援。紙とパソコンの二重入力をなくせます

方法は大きく3つ——①既存の介護記録ソフトのAI機能 ②生成AI(ChatGPT/Claude)で下書き ③AI×ノーコードで作る自社専用の記録アプリ。自社の記録様式や申し送りのルールが独特なほど、自社にフィットする③が効きます。ただし、記録は正確性と個人情報の管理が前提。最終確認は人が行うのが鉄則です。

二重入力ゼロ転記をなくす
文章化AIが整える
申し送り抜け漏れ防止
ケア時間を取り戻す
西澤 志門

この記事を書いた人

西澤 志門(ソウゾウ合同会社 代表)

一般社団法人Nocoders Japan協会 理事。AI×ノーコードで115件以上のプロジェクトを支援。介護・福祉現場のDXに伴走し、Claude等を使った記録・シフト等の業務システム構築を手がける。

支援実績115件+
利用率92%
構築から定着まで伴走
記録・シフトなど、介護現場の業務をAI×ノーコードで効率化します。
クリックできる目次

この記事でわかること(早見表)

知りたいこと 結論(要約)
なぜ記録が負担か 二重入力・様式・申し送りで時間を奪われ属人化しやすい
AIで効率化できること 音声/かんたん入力→文章化、要約、申し送り生成、転記自動化
3つのアプローチ 既存ソフトのAI/生成AIで下書き/自社専用アプリ
自社専用アプリを作る 自社様式に完全フィット。Lark Base/爆速AIで内製
メリット 時間削減・記録品質・申し送りの抜け防止・ケア時間
注意点 個人情報・正確性・法令記録要件。最終確認は人が行う

※本記事は介護の記録業務に関する一般的な解説です。記録の保存義務や様式などの詳細は、最新の制度・自治体の案内をご確認ください。あわせて介護のシフト作成をAIで自動化介護×爆速AIもご覧ください。

01 なぜ介護記録は大きな負担になるのか

介護記録は、日々のケアの質を支える大切な業務です。しかし、その作り方には時間を奪う要因がいくつもあります。

二重入力

その場でメモ→後でパソコンに転記、と同じ内容を二度書くことが多い。

様式が細かい

バイタル・食事・排泄・特記事項…項目が多く、書き方も揃えにくい

申し送りの抜け

口頭や付箋に頼ると、引き継ぎ漏れが起きやすい。

属人化

「書ける人・書けない人」の差が出て、記録の質がばらつく。

結果として、記録は「本来いちばん大事なケアの時間」を削って作られがちです。ここをAIで軽くできれば、現場のゆとりは大きく変わります。

02 介護記録はAIで効率化できる

「バラバラな入力を、整った文章にまとめる」——これはAI(特に生成AI)が得意とする作業です。介護記録では、次のような効率化ができます。

音声・かんたん入力を文章化

話した内容や選んだ項目を、記録らしい文章にAIが自動整形。手で清書する手間が消える。

要約・申し送りを生成

1日の記録から申し送り事項を自動でまとめる。抜け漏れを減らせる。

二重入力をなくす

その場で入力したものがそのまま記録・共有へ。転記作業をゼロに近づける。

表記のゆれを整える

用語や書き方をそろえ、記録の品質を底上げ

ポイント

AIは「記録を勝手に作る魔法」ではなく、「下書きと整形を一瞬でこなす道具」です。事実の確認と最終責任は人(職員)が担い、面倒な清書・要約はAIに任せる——この役割分担が安全で効果的です。

記録の種類ごとに「AIができること」

ひとくちに介護記録といっても種類はさまざま。種類ごとに、AIで楽にできる部分は変わります。

記録の種類 AIで効率化できること
日々の介護記録(バイタル・食事・排泄・様子) 音声/かんたん入力を文章化。表記のゆれを自動でそろえる
申し送り 1日の記録から申し送り事項を自動要約。抜け漏れを防ぐ
ケアプラン・計画書の下書き アセスメント情報から文案を生成(最終判断は専門職)
ヒヤリハット・事故報告 箇条書きのメモを、報告書の形に整える
家族への報告・連絡 記録から、家族向けのやわらかい文面を作成

たとえば、こう変わります

【従来】「10:00 水分100ml摂取。むせなし。表情穏やか。午後リハビリ参加、歩行器で20m…」を、メモを見ながらパソコンで清書。1件に数分。
【AI活用後】その場で「水分100、むせなし、午後リハ20メートル歩行器」と話す/選ぶだけ。AIが上の記録文に整形し、申し送りにも自動反映。清書と転記が消えます

このように、AIは「専門職にしかできない判断」ではなく、「誰がやっても同じで、ただ時間がかかる作業」を肩代わりします。だからこそ、現場のケアの質を落とさずに時間だけを生み出せるのです。

03 介護記録をAIで効率化する3つのアプローチ

手段はいくつかあります。自社の記録様式とルールの複雑さで選びましょう。

方法 向いている コスト 自社最適化
① 介護記録ソフトのAI機能 標準的な記録・中〜大規模 月額(人数課金が多い) △ 既製ゆえ様式に制約
② 生成AI(ChatGPT/Claude)で下書き まず手軽に試したい 無料〜サブスク △ 記録本体との連携は手作業
③ AI×ノーコードで自社専用アプリ 自社様式が独特/内製したい 構築費(補助金活用可) ◎ 完全にフィットさせられる

②は手軽ですが、個人情報を外部のAIに入力する扱いには注意が必要で、記録システムとの連携も手作業が残ります。①は便利でも自社の様式や申し送りルールに合わないことがあります。自社のやり方が独特なほど、③の自社専用アプリが効いてきます。

「うちの記録様式に合うものがない」を解決します

自社の記録様式・申し送りのルールに合わせた、記録効率化システムの構築を支援します。まずは無料相談から。

04 AI(Claude・Claude Code)で“自社専用”の記録アプリを作る

近年は、AIとノーコードを組み合わせることで、自社の記録様式に完全にフィットした記録アプリを、外注で何百万円もかけずに構築できるようになりました。Lark Baseのようなデータベースや、業務アプリ生成のツールを土台に、生成AIでの文章化を組み合わせる形です。

自社様式を丸ごと反映

バイタル・食事・排泄・特記など、自施設の項目と書き方をそのまま組み込める。

入力〜申し送り〜共有まで一気通貫

職員はスマホでその場入力、AIが文章化、申し送りを自動生成して全員に共有。二重入力をなくす

権限・保存を業務仕様で

誰が入力・閲覧できるか(権限)や保存・出力を、業務利用を前提に設計できる。

私たちソウゾウは、Claudeなどを活用したAI活用・導入で、介護現場の記録・シフト等のシステム構築を支援しています。「既製ソフトが自社に合わない」「二重入力をなくしたい」という施設に、自社専用の仕組みを一緒に作ることができます(シフトの自動化は介護シフト自動作成AIもご覧ください)。

05 導入のメリットと効果(時間で考える)

記録時間の削減

清書・転記・要約が自動化され、1件あたりの記録時間が短縮

記録品質の均一化

表記や項目がそろい、誰が書いても一定の質に近づく。

申し送りの抜け防止

記録から自動でまとまり、引き継ぎ漏れが減る

ケア・面談の時間に

浮いた時間を利用者と向き合う時間に回せる。

効果は「時間」で見ると分かりやすくなります。1人あたり1日30分の記録時間が減れば、職員10人なら1日5時間、1か月で約100時間。この時間をケアや休息に回せます。さらに、記録の質が上がることは、事故予防やケアの継続性にもつながります。

06 介護記録にAIを使うときの注意点

個人情報の取り扱い

利用者の情報を扱うため、外部AIへの入力範囲・権限設計・情報管理ルールを決めてから運用する。

記録の正確性は人が確認

AIの文章は事実確認を人が行う前提で。誤りをそのまま残さない。

法令・様式の要件

記録の保存や様式に関する要件を満たすか確認。AIは作成を補助する範囲にとどめる。

現場が使える形に

ITが苦手な職員でも入力しやすいよう、シンプルな画面にする。

西澤のひとこと

西澤 志門西澤 志門
ソウゾウ代表
介護のDXでいちばん大事なのは、「人がやるべき仕事」と「AIに任せる仕事」をはっきり分けることだと考えています。介護の本来の仕事は、現場で入居者様のケアをすること。記録の清書のような作業は、できる限りAIに任せていい領域です。

いまの介護は、人手が足りないのに、支える高齢者は増え続けるという厳しい環境にあります。だからこそ、AIで事務作業の時間を減らし、人にしかできない仕事に人の時間を集中させる——この発想が、これからの介護施設には欠かせません。

正直に言うと、これを現場で実践する施設としない施設とでは、1年後に大きな差がつくと感じています。記録の効率化は、その第一歩として最も始めやすいところです。

07 始め方|まずは記録の棚卸しから

いきなりシステムを作るのではなく、「今の記録の何が大変か」を棚卸しすることから始めます。

  1. 記録の流れを書き出すどの記録を、誰が、いつ、どの様式で作っているかを可視化する。
  2. 二重入力・手戻りを特定いちばん時間を取られている部分を見つける。
  3. 方法を選ぶ手軽に試すなら生成AI、標準業務なら記録ソフト、独自様式なら自社専用アプリ。
  4. 小さく作って定着1つの記録から試し、現場の感覚を確かめて広げる。

「何から手をつければいいか分からない」段階でのご相談でも大丈夫です。介護現場を理解した上で、方法の選定から構築・定着まで伴走します。

08 介護記録の音声入力AI|手書き・PC入力をなくす

記録の負担を最も直接的に減らせるのが音声入力です。手書きやPC入力をやめ、話すだけで記録を残すことで、記録のために事務所へ戻る時間や、後回しにして残業で書く負担をなくせます。ケアの合間・移動しながら「その場で」記録できるのが最大の利点です。

近年はAIの音声認識精度が上がり、さらにAIが話し言葉を介護記録の文体に整形・要約してくれるため、「録音しっぱなし」ではなく整った記録として残せます。介護特有の用語やご利用者名にどこまで対応できるかは製品差があるため、導入前の確認が大切です。

導入のかたち 内容
介護記録ソフトの音声入力機能 普段使う記録ソフトに音声入力が付いている/オプションで使える。既存フローに乗せやすい
スマホの音声メモ+AI整形 スマホで話した内容を、Claude等のAIで介護記録の文体に整形・要約。低コストで始めやすい
専用の音声入力アプリ 介護用語辞書・テンプレートに対応した専用アプリ。精度・現場適合を重視する場合

費用は、記録ソフトに標準搭載なら追加費用なし〜オプション料金、専用アプリは月額制が中心です。介護テクノロジー導入支援事業のICT枠(事業所規模別に100〜250万円/事業所)の補助対象になり得ます(介護のDX補助金まとめ)。

導入時の注意:①誤認識の可能性があるため記録前の確認(校正)を運用に組み込む ②固有名詞・専門用語の登録 ③周囲の音・通信環境。まず1フロア・数名で精度と使い勝手を試すのがおすすめです。
西澤 志門代表 西澤

💡 音声入力は「記録の負担軽減」で最も効果を実感しやすい入り口です。高価なロボットの前に、まず記録の音声化から。補助金のICT枠も使えます。

Claudeで今日から試す——介護記録プロンプト例3種

専用アプリを作る前に、生成AI(Claude)で記録業務の下書きを無料で体験できます。次の指示文をコピーして書き換えるだけです。※利用者名は必ず仮名(Aさん等)にし、実名・個人情報は入れないでください。

①メモ→記録の文章化
以下の走り書きメモを、介護記録として適切な文体(です・ます調、客観的表現)に整えてください。事実と観察を区別し、推測は「〜の様子」と表現してください。
メモ:Aさん 昼食8割 水分少なめ声かけで追加 午後うとうと 夕方娘さん面会でにこにこ
②日中帯→夜勤への申し送り要約
以下の日中の記録から、夜勤者への申し送りを3行以内で作成してください。優先度の高い順に、観察してほしいポイントを明確にしてください。
(ここに日中の記録を貼り付け)
③1か月の記録→モニタリング所見の下書き
以下の1か月分の記録を読み、モニタリング用の所見の下書きを作成してください。①食事 ②水分 ③活動・睡眠 ④気分・意欲 の4項目で、変化があった点を根拠となる日付つきで挙げてください。
(ここに記録を貼り付け)

コツは「事実と推測を区別させる」「根拠の日付を挙げさせる」こと——記録の専門性をAIに守らせる一文を入れると、そのまま使える精度に近づきます。Claudeは長い文書の読み込みに強く(最大100万トークン・公式)、③のような「記録の束の要約」が特に得意です。

09 よくある質問(介護記録 AI)

介護記録はAIで自動作成できますか?

音声やかんたん入力を、記録らしい文章にAIが整形できます。要約や申し送りの作成も可能です。ただし事実確認と最終責任は人(職員)が担う前提で運用します。

ChatGPTやClaudeで記録を書いてよいですか?

下書きの作成には有効ですが、利用者の個人情報を外部AIに入力する扱いには注意が必要です。情報の範囲・権限・管理ルールを決め、必要なら自社環境で使える形にしましょう。

既存の介護記録ソフトとどちらが良いですか?

標準的な記録なら専用ソフトが手軽です。「自社の様式や申し送りルールに合わない」「二重入力が多い」場合は、AI×ノーコードの自社専用アプリが完全にフィットします。

二重入力(紙→PC)はなくせますか?

はい。その場でスマホ等から入力したものが、そのまま記録・申し送り・共有に流れる形にすれば、転記作業をゼロに近づけられます。

ITが苦手な職員でも使えますか?

入力項目を絞り、音声やボタンで入れられる形にすれば、ITが得意でない職員でも使えます。

記録の法令要件は守れますか?

保存や様式の要件を満たすように設計し、AIは作成を補助する範囲にとどめます。最終的な適法性の確認は人が行ってください。

費用や期間はどれくらいですか?

自社専用アプリはAI×ノーコードで短期・低コストに構築できます。介護のICT/DX補助金を活用できる場合もあります。詳細はご相談ください。

記録の効率化を相談できますか?

はい。記録の棚卸しから、自社様式に合わせたシステム構築・定着まで支援します。無料相談からどうぞ。

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