「介護ソフトが多すぎて、どれを選べばいいか分からない」「記録に強いもの?請求に強いもの?」「導入したのに自社に合わず失敗した…」——介護ICTツールの選定は、事業所にとって悩みの種です。
本記事は、介護ICTツール(介護ソフト)の比較と選び方を、AI×ノーコードで115件以上を支援してきた立場から、タイプの違い・比較の軸・失敗しない選び方まで整理します。結論は、製品名で選ぶ前に「タイプ」と「自社の目的」で絞ること。その方法をお伝えします(2026年時点。各製品の料金・機能は必ず公式でご確認ください)。

介護ICTツールは、製品名の前に「タイプ」で選ぶのが失敗しないコツです。大きく分けて、①記録特化 ②請求特化 ③記録〜請求の一体型(汎用) ④AI×ノーコードの自社専用の4タイプ。まず「何を効率化したいか(目的)」を決め、そこから逆算します。
提供形態もパッケージ型とクラウド型で異なります。既製ソフトは導入が早い一方、自社の様式や運用に合わないと使われなくなるのが最大の落とし穴。「既製が自社に合わない」「複数業務をまとめたい」なら、自社専用(④)という選択肢も検討する価値があります。
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選定〜定着まで伴走
既製ソフトが合わない事業所に、自社専用の仕組みづくりも支援します。
この記事でわかること(早見表)
| 知りたいこと | 結論(要約) |
|---|---|
| ツールの種類 | 記録特化/請求特化/一体型/自社専用の4タイプ |
| 提供形態 | パッケージ型とクラウド型の違い |
| 主要ツール5選 | ほのぼのNEXT・ワイズマン・カイポケ等の定番と目的別の目安 |
| 選び方の5軸 | 目的・対象業務・自社適合・コスト・サポート |
| 既製 vs 自社専用 | 合わないなら自社専用も選択肢 |
| 失敗しない注意点 | データ移行・現場定着・公式で最新確認 |
※本記事はタイプ別の一般的な選び方の解説です。各製品の料金・機能・対応範囲は変わるため、必ず公式サイトで最新をご確認ください(2026年時点)。全体像は介護DXとはもご覧ください。
01 介護ICTツール(介護ソフト)の種類
介護ソフトは、得意分野によっていくつかのタイプに分かれます。まずはこの違いを押さえましょう。
| タイプ | 得意分野 | 向いている |
|---|---|---|
| ① 記録特化 | 介護記録・情報共有 | まず記録の負担を軽くしたい |
| ② 請求特化 | 国保連請求・実績管理 | 請求業務を確実・効率的にしたい |
| ③ 一体型(汎用) | 記録〜請求まで幅広く | まとめて一つで管理したい |
| ④ AI×ノーコード自社専用 | 自社フローに完全フィット | 既製が合わない/独自運用が多い |
①②のように機能を絞ったタイプは比較的安価に導入しやすく、③の一体型は幅広い業務を一つで扱えます。そして④は、送迎や独自の帳票など「自社にしかないルール」まで作り込めるのが強みです。「業務効率化」を目的に導入する事業所が最も多く、次いで「ペーパーレス化」が続きます。自社の目的がどこにあるかで、選ぶタイプが変わります。
02 パッケージ型とクラウド型の違い
| 形態 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| パッケージ型 | 自社のPCにインストール。買い切り型が多い | 端末に依存・法改正対応や更新の手間 |
| クラウド型 | ネット経由で利用。どこからでもアクセス | 月額(多くは人数課金)・通信環境が必要 |
近年は、法改正への自動対応・多拠点からのアクセス・スマホ入力のしやすさから、クラウド型が主流になりつつあります。訪問系や複数拠点の事業所では、クラウド型やスマホ対応が特に効いてきます。
事業所タイプ別|選び方の目安
自社のタイプによって、相性の良いソフトの方向性は変わります。あくまで目安ですが、参考にしてください。
| 事業所タイプ | 相性の良い方向性 | ねらい |
|---|---|---|
| 特養・老健など入所施設 | 記録に強い一体型(クラウド) | 24時間の記録負担を軽減しつつ請求まで一貫 |
| 訪問介護 | スマホ対応・クラウド型/自社専用 | 訪問先での記録と直行直帰を実現 |
| 居宅介護支援(ケアマネ) | ケアプラン・請求に対応したソフト | 文書業務と給付管理の効率化 |
| 小規模・多機能/独自運用が多い | AI×ノーコードの自社専用 | 送迎や独自帳票まで自社の型で作る |
特に「小規模で、既製ソフトの人数課金が重い」「うちの運用に合う製品が見当たらない」という事業所ほど、自社専用という選択肢の費用対効果が高くなる傾向があります。
03 主要な介護ICTツール5選|定番の特徴と違い
まず、シェア上位の定番としてよく名前が挙がる5つの介護ソフトを押さえましょう。比較検討の土台になります(特徴は各社公式情報等にもとづく2026年時点の概要です。料金・機能の詳細は必ず各公式サイトでご確認ください)。
| ツール | 提供会社 | 特徴 |
|---|---|---|
| ほのぼのNEXT | NDソフトウェア | シェア最大級。介護保険・障がい福祉・財務までラインナップが充実。音声入力等の機能も豊富で、法改正対応のバージョンアップは無料 |
| ワイズマン | ワイズマン | 医療・介護に強くクラウドで自動バックアップ。老健施設の約4割に導入されるなど施設系で高シェア |
| カイポケ | エス・エム・エス | 請求・記録に加え、会計・経営管理・求人支援など経営支援機能が充実。タブレットレンタル等の周辺サービスも |
| ナーシングネットプラスワン | プラスワンソリューションズ | 2000年に全国初のクラウド(ASP)型として開始した老舗。必要な機能に絞った低価格で、介護・障がい・医療に対応 |
| まもる君クラウド | インタートラスト | 請求・記録・計画書が1つになったシンプル構成。19年以上・7,100事業所超の実績 |
5つの中なら、どれが良い?(目的別の目安)
大規模・多機能で選ぶ
複数サービスを運営し機能の広さ重視ならほのぼのNEXT。老健など施設系の実績重視ならワイズマン。
経営まで見たい
請求だけでなく経営数値や採用まで一緒に管理したいならカイポケ。
低価格・シンプルで選ぶ
必要機能に絞って安く始めるならナーシングネットプラスワン。請求・記録・計画書を1つでシンプルに回すならまもる君クラウド。
共通の限界
どれも優れた定番ですが、既製の「型」である以上、送迎・独自帳票・特殊なシフトなど自社固有の業務には合わない部分が残ります。
5選を見ても「うちに合う」が見つからないなら
それはあなたの探し方が悪いのではなく、自社の業務が既製の型に収まらないだけです。その場合は、後述の「AIを活用したノーコード」で自社専用ツールを作る選択肢が、結果的に最も安く・最も使われるものになります。まずはこの後の選び方と比較をご覧ください。
04 失敗しない選び方|5つの軸
① 目的
「何を効率化したいか」を先に決める。記録なのか、請求なのか、事務全体なのか。目的が軸になる。
② 対象業務
自社で本当に使う業務をカバーしているか。使わない機能にお金を払わない。
③ 自社フローへの適合
自社の様式・運用に合うか。ここが合わないと使われなくなる。最重要ポイント。
④ コスト構造
初期費用だけでなく月額・人数課金・更新費まで含めた総額で比較する。
⑤ サポート・定着
導入後に現場が使い続けられるか。サポート体制・操作のシンプルさを見る。
見落としがちな最重要軸=③自社適合
多機能・有名だからと選んでも、自社の様式や運用に合わなければ現場で使われません。「入れたのに紙に戻った」の多くは、この適合を軽視したのが原因。デモや無料期間で“現場が実際に使えるか”を必ず確認しましょう。厚生労働省も介護ソフトの選定・導入のポイント集を公開しており、参考になります。
比較検討のチェックリスト
✅ 契約前に確認しておきたいこと
□ 目的(何を効率化したいか)を1〜2つに絞れているか
□ 自社で実際に使う業務をカバーしているか
□ 自社の記録様式・運用ルールに合うか(デモで確認)
□ 初期+月額+人数課金+更新費を数年分で試算したか
□ 既存データの移行可否・手間を確認したか
□ ITが苦手な職員でも入力できるかを現場で試したか
□ 導入後のサポート・定着支援があるか
この7点を、候補ソフトごとに◯×で埋めていくと、感覚ではなく事実で比較できます。とくに「自社の様式に合うか」「現場が入力できるか」は、カタログではなく実際に触って判断してください。
05 既製ソフト vs 自社専用(AI×ノーコード)
前章の定番5ツールを見ても「どうしても自社に合わない」——そんなときの選択肢が、AI×ノーコードで作る自社専用システムです。両者を比べてみましょう。
| 観点 | 既製の介護ソフト | AI×ノーコードの自社専用 |
|---|---|---|
| 自社フロー適合 | △ 製品の型に合わせる | ◎ 自社の型に合わせて作る |
| 導入スピード | ◎ 早い | ○ 要件次第(短期構築も可) |
| コスト構造 | 月額・人数課金が中心 | 構築費が中心(補助金活用も) |
| 独自ルール | △ 対応しきれないことも | ◎ 送迎・独自帳票まで作り込める |
| 変更のしやすさ | △ 製品仕様に依存 | ◎ 運用に合わせて改善できる |
標準的な業務なら既製ソフトが手軽で確実です。一方、「自社のやり方が独特」「複数業務を横断でまとめたい」「既製の月額が積み上がってきた」なら、自社専用が効いてきます。私たちソウゾウは、Claudeなどを活用したAI活用・導入で、記録・シフト・事務の自社専用システムを短期・低コストで構築する支援をしています(記録・事務の効率化もご覧ください)。
なお、両者は「どちらか一方」ではなく組み合わせることもできます。たとえば、国保連請求は実績ある既製の請求ソフトに任せ、送迎調整や独自の帳票・シフトなど自社にしかない業務だけを自社専用で作る——という使い分けです。「全部を一つで」と気負わず、“既製で足りない部分”だけを補うと考えると、コストも手間も現実的に収まります。まずは自社の業務を棚卸しし、既製で足りる部分と足りない部分を切り分けるところから始めましょう。
06 導入で失敗しないための注意点
データ移行を確認
既存の記録・利用者情報を移行できるか、手間はどれくらいかを事前に確認。
現場が使えるか
ITが苦手な職員でも使えるか。デモ・無料期間で実際に触る。
総額で比較
初期+月額+人数課金+更新費まで含めた数年の総額で判断する。
定着支援まで見る
導入して終わりではなく、使われる状態にできるか。サポートの手厚さを確認。
ツール選びの成否は、機能表の比較よりも「現場が使い続けられるか」で決まります。だからこそ、私たちは導入して終わりにせず、定着まで伴走することを大切にしています。
介護ICT導入でよくある失敗と教訓
多機能で選んで使いこなせない
「機能が多い=良い」ではない。使わない機能に費用を払い、現場は複雑さで離脱。→自社が使う機能で選ぶ。
自社フローに合わず紙に逆戻り
製品の型に業務を無理に合わせ、結局紙との二重管理に。→デモで現場が使えるか確認。
月額が想定以上に膨らむ
人数課金で、職員が増えるほどコスト増。→数年の総額で判断し、自社専用も比較。
導入して放置
入れただけで使い方が浸透せず形骸化。→定着支援・運用ルールまでセットで考える。
これらはどれも、「機能表」ではなく「自社の現場で使い続けられるか」を軸に選べば避けられます。比較検討の段階で、実際に入力する職員を巻き込んで試すのが、いちばん確実です。
西澤 志門ソウゾウ代表
\ 西澤のひとこと /
介護ソフトは種類が多く、「結局どれを選べばいいのか」で迷う施設さんが本当に多いです。実際に導入支援をしてきて感じたのは、機能の多さより”現場が続けられるか”で選ぶべき、ということでした。
◆ 現場でつまずきやすかったポイント
- 入力項目が多すぎて、記録が現場で回らない:機能が豊富でも、忙しい時間帯に入力が追いつかず形骸化しがち
- 既存の運用と噛み合わない:紙やExcelの流れを無視した仕様だと、かえって手間が増える
- 多職種での共有がしづらい:介護・看護・事務で見たい情報が違い、1つの画面で完結しないことがある
◆ 選ぶときに見るべき基準
- 毎日の記録が”最短の手数”で終わるか(多機能より入力のしやすさ)
- 今の運用フローにどれだけ寄せられるか(現場が変えなくて済むか)
- スマホ・タブレットで現場のまま入力できるか
- 将来的に他システムと連携できる余地があるか
◆ 既製が合わず、自社専用にした事例
ある施設では、既製の記録ソフトが現場の運用とどうしても噛み合わず、入力負担が大きくなっていました。そこで、本当に必要な項目だけに絞った自社専用アプリを、爆速AIやノーコードで構築。結果、記録にかかる時間が減り、スタッフの定着率も改善しました。
◆ まとめ:正解は「施設ごとに違う」
介護ソフトに万能の正解はなく、規模・職種構成・今の運用によって最適解は変わります。既製で足りるのか、一部だけ自社仕様にすべきか——ここは実際に何施設も伴走してきた経験からご提案できます。
◆ 実際に触ってみてください(シフトAI自動作成システム)
現場でいちばん時間を取られるシフト作成について、ソウゾウでAI自動作成システムを公開しています。言葉での説明よりも、実際に触ってもらうのが一番早いと思います。
- デモを試す 👉 https://aishift.pages.dev/
- 動画で使い方を見る 👉https://youtu.be/HTKqGqghD6Q
条件を入れるだけでAIがシフトのたたき台を自動で作成するので、パズルのようなシフト調整から解放されます。まずはデモで操作感を体感してみてください。「うちの現場だとどれが合う?」「自社の勤務条件に合わせて作り込みたい」と思ったら、お気軽にご相談ください。
07 よくある質問(介護ソフト 比較)
介護ソフトはどう選べばいいですか?
製品名の前に「タイプ(記録特化/請求特化/一体型/自社専用)」と「自社の目的」で絞るのが失敗しないコツです。そのうえで、自社フローに合うかをデモや無料期間で確認しましょう。
記録に強いソフトと請求に強いソフト、どちらが良い?
目的次第です。まず記録の負担を軽くしたいなら記録特化、請求を確実にしたいなら請求特化、まとめて管理したいなら一体型が向きます。
パッケージ型とクラウド型はどちらが良い?
多拠点アクセス・法改正対応・スマホ入力のしやすさから、近年はクラウド型が主流です。通信環境や運用に合わせて選びましょう。
既製ソフトが自社に合いません。どうすれば?
AI×ノーコードで自社専用の仕組みを作る選択肢があります。送迎や独自帳票など自社固有のルールまで作り込め、月額の積み上がりも抑えやすくなります。
導入費用を抑える方法はありますか?
IT導入補助金や介護ICT補助金を活用できる場合があります。詳しくは介護のDX補助金まとめをご覧ください。
選定で最も大事なことは?
「現場が使い続けられるか(自社フローへの適合と定着)」です。機能の多さより、実際に使われるかを重視してください。
データ移行はできますか?
製品によります。既存の記録・利用者情報を移行できるか、手間はどれくらいかを、導入前に必ず確認しましょう。
既製ソフトと自社専用は併用できますか?
できます。請求など標準的な業務は既製ソフトに任せ、送迎や独自帳票など自社固有の業務だけを自社専用で作る、という使い分けが現実的です。まず既製で足りない部分を切り分けましょう。
選定の相談はできますか?
はい。既製ソフトの選定から、合わない場合の自社専用構築まで、中立的にご相談に乗ります。無料相談からどうぞ。
情報源・関連記事
- 厚生労働省「介護ソフトの選定・導入に関するポイント集」(介護テクノロジーの利用促進:mhlw.go.jp/stf/kaigo-ict.html)
- 各介護ソフトの料金・機能・対応範囲は、各製品の公式サイトで最新をご確認ください。
- 介護DXとは / 介護のDX補助金まとめ / 介護のAI活用完全ガイド
※本記事は2026年時点のタイプ別の一般的な解説です。特定製品の優劣を断定するものではありません。


